好感度が上がるウェビナー司会者の話し方とコツ|現役テレビ局アナウンサー 楪 望(ゆずりは のぞみ)さんに聞く

Abema Newsなどで活躍中の現役アナウンサー・楪 望(ゆずりは のぞみ)さんをお招きし、「ウェビナー司会者としての話し方・振る舞い・心構え」について、品川動画配信スタジオの森(ホスト)との対談形式でお届けします。企業や官公庁でウェビナー・オンラインイベントを運営するご担当者様に、ぜひ読んでいただきたい内容です。


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司会者の第一印象がウェビナー全体を左右する

森: 今回は、現役アナウンサーとしてご活躍中の楪 望さんにお越しいただきました。よろしくお願いします。

楪: よろしくお願いします。

森: テーマは「好感度が上がるウェビナー司会者の心得」です。弊社では法人向けにオンラインイベントの配信や撮影をしていますが、最近は採用説明会や代理店会議、社員研修なども含め、オンラインの比率が高まっていますよね。

楪: そうですね。もはやオンラインが当たり前になってきています。

森: その中で「司会者」の重要性がどんどん増していて。最近では自社の社員が司会を務めるケースも多いのですが、やってみると結構難しい。

楪: 本当にそう。司会者の印象でイベント全体の雰囲気がガラッと変わることもありますし、トラブルがあった時に冷静に進行できるかも司会者次第です。


第一声が肝心!声のトーンとスピードに注意

森: では早速ですが、「好感度が上がる話し方」って具体的にはどんなものでしょう?

楪: 一番大切なのは「第一印象」。つまり第一声ですね。冒頭の「こんにちは」をどんなテンションで言うかで、その後の空気が決まるんです。

森: なるほど。

楪: 元気にハキハキと話すこと。特に声のボリュームとスピードが大事です。最初にトーンが低いと、そのテンションでずっと喋ってしまいがち。逆に、テンションが高ければ後で落とすのは簡単ですから。

森: 早口にも注意ということですね。

楪: そう。自分が思っているよりも「ゆっくり」話す意識を持つのが大切。特に慣れていない人ほど、無意識に早口になってしまいます。私はニュース原稿に「ゆっくり」と大きく書いたりもしますよ。


絶対に間違えたくないのは「講師・ゲストの紹介」

森: 話し方の中でも「絶対に外せないポイント」があれば教えてください。

楪: はい、それは「講師・ゲストの紹介」です。ここは絶対に間違えないでほしいポイント。名前や所属、肩書を間違えると大変失礼にあたります。

森: 確かにそうですね。

楪: このパートだけはカンペを読んでも構いません。棒読みでもOK。とにかく「正確に、丁寧に」が鉄則です。もし言い間違えたら飛ばさずに、必ず読み直してください。


質疑応答のコツは「3つの脳みそ」+尺の稼ぎ方

森: 続いて、ウェビナーで特に多いのが「質疑応答」です。質問がチャットで来るけど、どう対応すればいいか悩まれる方も多くて。

楪: 進行・相手の話を聞く・質問対応──この3つを同時に処理するので「3つの脳みそ」が必要になります(笑)。

森: まさに!

楪: 私は「ではここでコメントをご紹介します」と言いながら、5秒ほどの時間でチャットを読みます。これは“尺の稼ぎ”テクニック。話しながら頭では次の質問を探している感じですね。

森: なるほど、慣れてない方なら「質問は事前に集めておく」「別スタッフが対応」など役割分担も必要ですね。

楪: その通り。難しければ「質問は後日メールで回答します」と宣言してしまうのも手です。


質問が多すぎる or 来ない…そんな時の対応法

森: 質問に関しては「多すぎるケース」と「全く来ないケース」もありますよね。

楪: 質問が多すぎる場合は、事前に想定問答を用意しておくと良いです。企業の強みや聞かれそうな内容をピックアップしておきましょう。

楪: 質問が全く来ない場合は、無理に待たずに「このセミナーではよくある質問ですが…」と自ら話題を出して進行しましょう。サクラ的な「よくある質問」の形でも構いません。


「締めの言葉」で印象を温かく終える

森: 最後に、締め方について。これも印象に関わってきますよね。

楪: そうですね。最後に「まとめ」や「今後の案内」「感謝の言葉」をしっかり入れること。特に「ありがとうございました」は好感度に直結します。

楪: あと、「そろそろ終了のお時間となりますが…」「最後に一つだけ質問を…」といった“終わりのサイン”を言葉で示すことで、視聴者にも安心感を与えられます。


実演!オンラインセミナーの注意事項アナウンス例

森: では最後に、楪さんが実際に行っている「注意事項アナウンス」の一例を実演いただけますか?

楪: はい、こんな感じです:

「では本題に入る前に、いくつか注意点をお伝えいたします。このセミナーはスライドを使用しながら進行いたしますが、資料は後日データで配布いたしますので、改めてご確認ください。またインターネット回線を利用しているため、音声・映像の乱れが生じる場合があります。ご了承ください。なお、画面録画・音声録音はご遠慮いただいております。ご質問がある場合は、チャット欄にお気軽にご記入ください。それではセミナーを開始いたします。」

森: すごくわかりやすい!やっぱり「人に話しかけている感じ」があるから棒読みに聞こえないんですね。

楪: そうですね。読んでいても、“話し言葉”のリズムで伝えることがポイントです。


まとめ:司会は「技術」より「心構え」も大切

森: 今日は本当に学びの多い時間でした。技術的な話もさることながら、「気持ち」や「構え」の部分が大事だというのが印象的でした。

楪: ありがとうございました。司会に不安がある方も、まずは「挨拶」「感謝」「紹介」を丁寧にやるだけで、印象はぐっと良くなりますよ!

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