オレンジリボン_児童虐待防止全国ネットワーク

品川動画配信スタジオ 担当 森正宏
From:森 正宏

ご存じでしょうか?

児童相談所が受けた虐待の相談件数は20万件を超え、過去最多になっているそうです。知らなかったでは済まされない、そんな現実を改めて思い知りました。

きっかけは先月、銀座ブロッサム中央会館ホールで「子どもの虐待死を悼み命を讃える市民集会」のハイブリッド配信を担当した事です。虐待によって亡くなった子どもたちへ祈りを捧げ、できることを考えようというイベントで、オレンジリボンで有名ですね。

このイベントでは、なぜ子どもが命を失ったのか、全国から集められた虐待死の事例が淡々と読み上げられます。

本当に、本当に、たくさんの事例が。

生まれたばかりの赤ちゃんが亡くなった事例も、無理心中の事例もあります。こんな事が…と胸が詰まる思いです。本当に、、、色々な感情が渦巻いてきます。「プロとして仕事に徹しなければ」と思うのですが、もうどうしてもカメラが滲んで見えてきてしまいました。

しかし、、、

次に登壇されたサックス奏者:小林洋平さんとその演奏が、本当に素晴らしいものでした。その小林さんが演奏前、こんな事を言われていました。

「いま会場にいる皆さま、ライブ配信で見ている皆さまの中には、悲しみとか怒りとか疑問とか、そういう負の感情しかないと思うんです。

守ってくれるはずの家族に殺められ、この世を去っていった子どもたちがどれほどの苦痛だったのか、僕には想像できません。

でも、

怒りとや悲しみの感情で送り出してしまっては、あまりにも子供たちが可哀そうです。

だから、皆さんの怒りや悲しみを僕が全部吸い取って、目いっぱい暖かい気持ちに変えて演奏したいと思います。

なのでどうか、暖かい気持ちで子どもたちに思いを馳せてください。」

悼み、そして命を讃えるとはそういう事なのか。。。

お話を聞き、演奏を聴きながら(正確には配信しながらですが)胸に詰まっていたものが、変わっていくのを感じました。

そしていまこの瞬間、会場にいる方々とも気持ちを共有しているようにも感じました。私はホール側の担当だったので、一般参加者さんが周りに座っていらっしゃいます。もちろん直接言葉を交わす訳ではありませんが、場の雰囲気や空気感は直接伝わります。表情やちょっとした仕草からも、感情は伝わります。

同じ空間にいて感情や体験を共にする、共有感。改めてリアル開催の意義を体感しました。それに加え、オンライン配信の併用により、今まで届かなかった方にも伝えられる価値も同時に感じました。

遠くて来れない
体力的に厳しい
そもそも知る機会がない

そんな方にもメッセージを伝え、一緒に場を共有できるのがハイブリッド配信の良さなのだな、と。

 

第2部で講演された「NPO法人だいじょうぶ」畠山由美さんのお話もそうです。オンライン配信がなければ、畠山さんがどんなご支援をされているのか、知る機会もなかった方もいるかも知れません。

親も同じように悩んでいる。

そこに寄り添って支援されている方たちがいる。

相談して良いんだ、支援を受けて良いんだ。

そう知るだけで、
気持ちが楽になる方もいらっしゃるのではないかと思います。

 

その“知る機会”を最大化するのがオンライン配信であり、その実現を手伝うのが私たちの仕事なのだと。改めて強くそう思いました。正直、ハイブリッド配信はリスクもありますし、コストも手間も掛かります。実際今回も小さいトラブルはたくさん発生していました。

それでも、会場には入りきらなかったであろう、オンライン視聴の数を見たとき、多くの方に伝えられたのだと実感がありました。

ハイブリッド配信はリアル開催の代替品ではなく、もっと多くの人に伝えたい。そんな気持ちを代弁し、実現する手法です。品川動画配信スタジオは、そのお手伝いをさせて頂きます。

今回のハイブリッド配信の開催レポートはこちらです。

ハイブリッド配信 開催レポート|第19回 子どもの虐待死を悼み命を讃える市民集会

P.s.
NPO法人児童虐待防止全国ネットワーク様に許可を頂いて書かせていただきました。オレンジリボン運動の一端でもお伝え出来ましたら幸いです。ご興味がある方はこちらをご覧ください。

https://www.orangeribbon.jp/