ウェビナー・オンライン配信のよくある3つの失敗と対策方法

コロナ禍の影響がモロに企業活動に影響を与えたことを機に、営業・採用・研修・イベントなどあらゆる分野でオンライン化、ウェビナーの活用へと踏み出した企業は少なくありません。

そして、初めは状況に迫られて始めたウェビナーでも、実際やってみると実は対面でやるよりも効率が良いことに気づかれた企業も多々あります。

品川動画配信スタジオでも「対面で実施していた時より費用が安くなった」「これまでにないくらいの人数を集められた」など、嬉しい声も上がっています。

ですが、ウェビナーに関しては明るい話題ばかりではありません。

多くの企業がウェビナーをやってみたからこそ見えてきた課題なのですが、中には「頑張って実施したのにうまくいかなかった」といった声も耳に入ってきます。

対面では難なくできていたことも、ウェビナーで実施するとなると途端にやるべきことが増え、ちょっとしたミスが多きなトラブルへと繋がります。

そして、1つトラブルが発生すると次のトラブルを誘発し、ウェビナーがグダグダになってしまい、参加者からの企業評価を下げることになりかねません。

とはいえ、ウェビナー失敗の原因と対処法がわかっていれば、事前に対策を立てることができるので、ウェビナーを滞りなく運営することができます。

そこで、この記事では、よくあるウェビナーの失敗事例を取り上げて、それぞれをどうすれば回避できるかを解説していきます。これから自社でウェビナーやオンライン配信を計画している方は、記事の内容を参考にして失敗を回避してください。

<失敗1>音声・映像のトラブルが多発してしまう

まず、よくある失敗が音声・映像のトラブルです。もし、こだわり満載のカッコいい演出をしたとしても音声・映像のトラブルが連発すると、それらの工夫も台無しになり、ウェビナーのクオリティーが一気に下がってしまいます。音声と映像のトラブルには、例えば以下のような現象があります。

失敗例)

  • 映像がカクカクする
  • 音声は聞こえるけれど映像が止まってしまう
  • 動画を共有したら途中で画面がフリーズする
  • 音声が途中で途切れる
  • ハウリングの音が響いてしまう

原因

インターネット回線
ウェビナーやライブ配信では大量のデータ通信が発生するため一般家庭用のネット回線だと混雑状況によっては不安定になることもあります。ネット回線が不安定だとデータ通信の速度が遅くなり画像が乱れたり音声が途切れたりします。

配線のミス
複雑なことをやろうとすればするほど、使う機材が増え、機材同士をケーブルでつなぐ配線も複雑になります。もし1本のケーブルの繋ぎ方が間違っているだけでも、音が出なかったり、映像が映らないことがあります。

機材トラブル
前日までは普通に使えていた機材が当日突然使えなくなることは頻繁にあります。マイクが音を拾わなかったり、PCがカメラを認識しなかったり、それこそケーブルが1本故障するだけでも、映像や音声が届かないことがあります。

対策

法人用のネット回線を使う
法人用の安定したインターネット回線を使うことで、音声の途切れや映像の乱れを防ぐことができます。インターネット回線は最高速度ではなく最低速度、つまり、回線が混雑している状況下でも問題なくウェビナー配信ができる速度が出ることが重要です。

詳しくはこちらの記事をご覧ください↓

インターネット回線の対策は?~品川動画スタジオの場合|ZOOMやYouTubeライブでのウェビナー・オンラインセミナーの大きな不安を解決する4つのポイント

リハーサルをする
機材同士を適切に配線できているかどうかを確かめるために、必ずリハーサルを実施します。本番と同じ環境でリハーサルをすることで、もし配線にミスがあったとしても事前にミスを発見することができ、対処することができます。

予備の機材を用意
どれだけしっかりとメンテナンスをしていても突然の機材の故障を100%防ぐことはできません。そのため、カメラやマイクなどはそれぞれ予備の機材を用意しておくことで、本番当日に機材トラブルが発生しても、ウェビナーを中止することなく実施できます。

代替手段を持っておく
予備の機材と関連して、本番中に何らかのトラブルが起きた場合の代替手段を用意しておくことも大切です。例えば、配信機材の工夫次第では、ネット回線が途切れたとしても、映像の途切れを視聴者に感じさせないようにするテクニックもあります。こういったテクニックを有していることで、トラブルが問題ではなくなります。

ハウリングを防ぐには

例えば、ZoomをYouTubeでライブ配信したり、同じ部屋で複数台のPCでZoomを使用している場合などにハウリングが発生しやすくなります。具体的な原因と対策はこちらの記事をご覧ください。

同じ部屋でのZOOMのハウリングを防ぐ方法とは?|ZOOMで良くある失敗~ケーススタディ【企業のための動画活用事例】

 

<失敗2>素人っぽさが出てガッカリされる

配信自体にトラブルがなかったとしても、ウェビナーが失敗してしまうことがあります。それは、企業が配信しているのに、配信のクオリティーが素人レベルになってしまうことです。

もちろん、内輪向けのウェブ会議などは見た目や品質にこだわる必要はありませんが、対外的に実施するウェビナーやオンライン配信、特に大規模なイベントを配信するとなると、配信のクオリティーが企業の評価に直結します。

ウェビナーで、素人っぽさや手作り感を感じさせてしまう原因は以下の通りです。

原因

画質が荒い・音質が低い
「見づらい、聞きづらい」ウェビナーは、どれだけ演出にこだわったとしても、素人感を感じさせてしまいます。素人っぽさをなくすためにまず担保しておくべきことが画質と音質です。

自宅から配信
決して自宅から配信することが悪い訳ではありませんが、どうしても配信自体に「プライベート感」が出てしまい、企業として実施するウェビナーとしては公式感が薄れてしまいます。例えば、会社説明会を社員が自宅から配信したところ、学生にガッカリされたといった事例もあるようです。

運営がグダグダ
例えば、動画を共有したり遠隔にいる出演者と繋いだりする際に手間取ってしまい、変な間が空いたり時間が押してしまうと、視聴者は集中力が途切れ、余計な不安とイライラを抱えることになります。結果的に主催者側への不信感に繋がります。

対策

専用機材で配信する
例えば、一眼レフカメラで撮影したり、話し手にピンマイクをつけてもらうことで、映像と音の品質を高めることができます。同時にインターネット回線も安定したものを準備することを忘れずに、回線による画質・音質の低下を防ぎます。

背景や環境へのこだわり
会社説明会や決算説明会などは、ウェビナーの質が企業イメージに直結します。出演者の背景に余計なものが写り込まないように、明るさが十分な部屋で暗い印象にならないように、雑音が入り込まない静かな環境で実施します。背景のクロマキー合成を使えば、ステージセットを組まなくても見た目のクオリティーを一気にプロっぽくすることができます。

リハーサルをする
本番前に一度、本番と同じスタッフでリハーサルを実施しておくことで、ウェビナー内でのそれぞれの動きを把握することができるので、本番ではスムーズな運営をすることができ、プロクオリティーを感じてもらうことができます。

<失敗3>現場のドタバタ感が伝わってしまう

ウェビナーにはトラブルがつきものなのですが、実はトラブルそのものが問題なのではなく、トラブルに対処できず現場が混乱している様子が視聴者に伝わってしまうことが問題です。「質問しようと思ったけど運営が大変そうだから辞めた」といった声もあります。

原因

不慣れな人材だけで実施
本格的にウェビナーを実施しようとすると、Zoomの操作、カメラの操作、音響、参加者の対応、トラブル対応、など、これまで経験したことがないような作業が発生します。これらをウェビナーに不慣れな人材だけで実施しようとすると現場のドタバタに繋がります。

準備不足
ウェビナーの実施には配信面での準備も必要な一方で、ウェビナーの中身を作り込むことも同様に重要です。タイムテーブルを組んで時間内に企画していること全てを余裕を持って終わらせることができるようにしておかないと、時間が押してしまい、焦って無理矢理ウェビナーを終了せざるを得ない状態になります。

予期しないトラブル
ウェビナーにトラブルは付き物です。特に事前に想定していなかったトラブルが起きると、現場はとても混乱します。実際は大したことがない問題で発生しているトラブルで、すぐに対処できるようなことだとしても、予想していなかったというだけで大ごとに感じてしまい、ドタバタ感に繋がります。

対策

必要な部分は外注する
社内の人材だけでは、スキル・人数ともに賄えない時は外部リソースを利用することも計画に入れておきます。また、トラブル対応には必ずウェビナー経験者が当たるようにします。

「ウェビナーの準備に何の機材が必要なのか?」など、社内で話していても結論が出ないことに時間を奪われると、肝心の中身づくりの部分がおろそかになってしまうので、わからないことはすぐに外部の有識者に相談するなどして、本来やるべきことに集中することが大切です。

リハーサルをする
本番中にトラブルが発生しても、事前に予測していたトラブルなら落ち着いて対処できるので視聴者に気づかれることなくウェビナーを運営できます。そのため、事前に本番と同じ環境でリハーサルを実施しておくことで発生し得るトラブルを事前に洗い出しておくことが大切です。

経験者に相談する
未経験者だけで準備を進めると、どれだけ時間と予算をかけて準備しても「本当に大丈夫なのか?」という不安は最後まで消えません。初めてのウェビナーならなおさら、我流ではなく信頼できる経験者に入ってもらうことで安心して本番に臨むことができます。

まとめ

よくある失敗と失敗を回避するための対策を解説しました。

  1. 音声・映像のトラブルが多発してしまう
  2. 素人っぽさが出てガッカリされる
  3. 現場のドタバタ感が伝わってしまう

といったよくある失敗をどうすれば防げるのか?に共通しているのが

  • 未経験者だけで進めない
  • リハーサルをする

ということです。ウェビナーの知識・経験が豊富な人材と、しっかり準備に時間をかければ、初めてのウェビナーでも大きな失敗を避けることができます。

品川動画配信スタジオでは、初めてのウェビナー・オンライン配信を企画している方のご相談を承っています。「何から手をつけて良いかわからない…」「初めてだけど失敗したくない…」「一度やってみみたけどうまくいかなかった…」といった悩みを抱えている方は、ぜひご相談ください。