コロナ禍の影響で、新卒向けの会社説明会や講演・セミナーなど、これまでリアルの場でやっていたイベントができなくなり、代わりにオンライン動画を利用したライブ配信に切り替える企業が増えています。
リアルの場の代替案として捉えられがちなライブ配信ですが、実は
✅会場を押さえたりする必要がなくなるのでコストを削減できる
✅参加者も移動する必要がなくなるので参加のハードルが下がる
✅ライブ配信をアーカイブで残しておくことで後からでも閲覧できる
といったメリットもあるので、目的や場合によってはライブ配信を利用することで、より成果を得られることがあります。
とはいえ、自社でもライブ配信をやってみようと思っても、これまで一度もライブ配信をやったことがない方にとっては、
どうやって始めれば良いのかやり方がわからない…
何が必要なのかわからない…
失敗したらどうしよう…
と不安に感じるでしょう。
そこで、この記事では、初めてライブ配信に取り組む企業のために、自社でライブ配信を始めるやり方を紹介します。準備に時間やコストがかかる本格的なものではなく、最低限のクオリティーを担保しながらライブ配信ができるやり方となっていますので、この記事を参考にしてぜひ自社でもライブ配信に取り組んでみてください。
STEP1. ライブ配信を企画する
なんとなくのイメージでライブ配信の準備に入ってしまうと、お金も時間も使ってバタついた挙句目的を達成できなかった…といった事態になりかねません。最初に時間をとって企画を立てることがライブ配信の成功の秘訣です。
ライブ配信の目的は何か?何を達成するためにライブ配信を行うのか?
ターゲットがライブ配信を視聴しやすい時間帯はいつか?
誰が話し手を担うのか?その他スタッフは何人確保できるのか?
全体の予算はいくら必要なのか?
会場は社内にするのか?別の場所が良いのか?
当日までのスケジュールは?
など、事前にしっかりと決めておくことで、いざ動き出した時に焦らずに準備を進めることができます。
STEP2. 内容を考えてスライドにまとめる
企画が決まったら、通常の講演・セミナーや会社説明会と同じく、ライブ配信で話す内容を考えます。
ライブ配信で何をやるかにもよりますが、パワポなどで作成したスライド資料等がある方が視聴者は飽きずに最後まで視聴し続けてくれます。とはいえ、パワポの資料に全てを書き込む必要はなく、わかりやすい写真や図解を差し込んで補助的に使うことで動画全体として見やすくなります。
また、資料に書いてあることを読むだけだとライブ配信をする意味がなくなってしまいます。ライブ配信は事前に撮影された動画と違って視聴者とチャット等でやり取りができるので、時間いっぱい話をするよりも、少し余白を作っておいて視聴者からのコメントや質問等に答える時間を入れておくと、ライブ配信の良さを活かした配信をすることができます。
STEP3. 配信プラットフォームを決める
次に考えるのは、どのプラットフォームを使って視聴者にライブ配信を見てもらうかです。YouTubeライブ、Ustream、ニコニコ生放送、ツイキャス、LINE、Instagram等々、他もにも無料・有料含めて様々な媒体でライブ配信を行うことができます。
どのを利用すれば良いかは目的に応じて変わってきます。例えば、限定的に一部の人だけに公開するのか?一般向けに代替的に公開するのか?といったことも一つの指標になります。ですが最も重要な指標は
ターゲットとなる人が見やすい媒体は何か?
ということです。迷った時は、参加者の使いやすさや始めやすさの観点からYouTubeライブが汎用性が高くオススメの媒体です。
STEP4. 参加者に案内を出す
どの配信媒体を選んでもライブ配信の案内を出す方法は、基本的には
ライブ配信用のURLを発行する→発行したURLをメール等で参加者に送る
といった手順になります。まだ準備が完全に終わっていなかったとしても、参加者の予定を事前に抑えるためにもライブ配信の案内は早めに行うことがポイントです。
STEP5. 必要な設備を揃える
配信媒体が決まったらライブ配信に必要な設備を揃えます。もちろんこだわった配信をしようとすると高価な機材を揃える必要があるのですが、ここでは初めてライブ配信に取り組む企業が用意できる必要最低限の設備を紹介します。
会場
ライブ配信には機材も重要ですが、会場も重要です。
社内でやる場合、雑音や話し声が入ってくるとライブ配信への集中が途切れてしまいます。なので、ライブ配信を行う際は静かな場所を選んで余計な音が入り込まないようにしましょう。
また、音声のノイズの他にも、配信中に背後を人が横切ったりモノが乱雑においてあると気が散ってしまいますので、背景に余計なものが写り込まないようにすることも大切です。
そして、ライブ配信には電子機器をたくさん使用するので、電源が取れる場所がオススメです。
自社で適当なスペースがない場合はセミナー会場や貸し会議室などを利用すると良いでしょう。
カメラ
PCにもカメラは付いていますが、画質があまり良くないので、カメラは別に用意する方が良いです。とはいえ、テレビ撮影に使うような大きなカメラを使う必要はなく、数万円で買えるハンディーカムで大丈夫です。
画質が良すぎるカメラだと容量が大きくなり、重たくなってしまうので、小規模のライブ配信でしたら市販で購入できるもので十分です。
カメラは2台用意しておくと、異なる画角から撮影できるので、よりプロっぽい配信をすることができ、画が変わることで視聴者も飽きずに最後まで見ることができます。また、トラブルが起きた際のバックアップにもなります。
三脚
カメラを設置するための三脚も必要です。三脚にカメラを固定することで手ブレも防げて、カメラの向きも変えやすく、ズームイン・ズームアウトも簡単にできます。
そこまで高価なものは必要ありませんが、テーブルの上に置くタイプのものではなく、床に置くタイプのものを選んだ方が汎用性が高く、会場にかかわらず撮影がしやすくなります。
マイク
ライブ配信の音が小さかったり掠れてしまうと視聴者にとってかなりのストレスになります。そのため話し手の音声を拾うマイクが重要になってきます。
カメラにマイクが付いているものもありますが、音質も良くなく声が遠くに聞こえてしまうので、内容に集中できなくなってしまいます。
なので、カメラとは別にマイクを用意する必要があります。手持ちのマイクもありますが、話し手が話に集中できず身振りも取りにくくなりますので、ピンマイクがオススメです。ピンマイクは多少値段が張っても高品質なものを選ぶことをオススメします。ソニーのUTX/UWPシリーズがオススメです。
ライブ配信用機材
ライブ配信のクオリティーを高めて、素人でも素人っぽさを感じさせなくするために必要なのがライブ配信機材です。あまり馴染みがないと思いますが、RolandやATEMなどがあります。
細かな音声の調節をしたり、画角を切り替えたり、背景にパワポ資料を合成して写したりとカッコ良い演出をすることができ、テレビ番組のような配信ができます。
少し専門的な話ですが、カメラで撮影した映像をオンライン動画に適した形に変えるエンコーダー内蔵の機材を選ぶとPCにソフトを入れなくても良いので便利です。
値段もピンキリですが、4万円ほどで買えるものもありますので、ライブ配信を何回も行う予定があるなら購入しておくと良いです。ただ、使い方が難しいので、本番前に必ず何度か練習してトラブルが起きないようにしましょう。
インターネット回線
通常の動画撮影と異なりライブ配信ではインターネット回線が重要になります。回線速度が遅いと映像や音声が途切れてしまい、最悪の場合は強制的にライブ配信が終了してしまいます。
普段ネット回線で重視するのは、ファイルのダウンロードなど下り速度を見ることが多いと思いますが、ライブ配信の場合は動画のアップロード上り速度も重要になってます。いつも社内で使用しているネットワークで問題がないか、事前にチェックしておきましょう。
また、Wi-Fiが飛んでいるセミナー会場もありますが、速度が遅いことも多いので、レンタルWi-Fiを利用するなどして、安定したネット環境を整えましょう。
番外編:スマホのライブ配信
手軽に短時間のライブ配信ならスマホを使って行うこともできます。
ですが、長時間ライブ配信をするとバッテリーが熱くなってしまい、チャットツールなど他のアプリの通知音が入ると気が散ってしまうので、素人らしさを消したい配信ではスマホは避けた方が良いでしょう。
もし、すでに関係性のある相手に個人が話をするだけのライブ配信(ホリエモンのYouTubeのようなイメージ)ならスマホを使ったライブ配信で親近感を持ってもらえるので、場合によっては効果的です。
STEP6. テスト配信する
どれだけ準備をしても、初めてのライブ配信を行うとどうしても予期しないトラブルが発生しまうので、必ず本番と同じ環境でテスト配信をして、どんな感じに配信できるかを確かめるようにしましょう。
もしセミナールームを借りてライブ配信を実施するとしたら、当日より前の日に一度その場所を借りて、本番と全く同じ環境でテストしておきましょう。特にネットワークが問題なく機能するかは確かめておくことが大切です。
また、テスト配信している様子は、視聴者と同じ環境を想定してPCで確認するようにしましょう。音声はクリアに聞こえるか、映像は鮮明に映っているか、スライドは見やすいか、コメントすることはできるか、などをチェックしておきましょう。
STEP7. ライブ配信本番
ここまで準備ができたら後は本番に臨むだけです。
話し手がライブ配信に集中できるように、当日は複数の社員がそれぞれ役割分担(撮影する人、画面を切り替える人、コメントを読み上げる人など)して、数名体制でライブ配信に臨むことで初めてでも安心してライブ配信を実施することができます。
もし、途中でトラブルが起きても話し手は焦らずに、周りのスタッフで対応するようにして、視聴者に不安を感じさせないようにすることもポイントです。
STEP8. アンケートをもらう
ライブ配信を実施した後は視聴者からアンケートをもらって次に活かしましょう。
事前にオンライン上にアンケートフォームを作成しておいて、チャット欄にURLを送ると視聴者も回答しやすくなります。例えば「アンケートに答えてくれた方には今回ライブ配信で使用した資料をプレゼント!」といった特典をつけると、より回答率を高めることができます。
まとめ
今回は自社でライブ配信を行うやり方を紹介しました。
ライブ配信が成功するかどうかは実は当日よりも事前の準備をどれだけしっかりとするかにかかっています。これから自社で取り組む方はぜひ今回の記事を参考にしてください。
もし、まだ自社でライブ配信を実施するイメージが湧かない…
どんな風にライブ配信すれば良いか専門家に相談したい…
という方は品川動画スタジオまでご相談ください。
品川動画スタジオなら、知識やスキル、機材がなくても高いクオリティーのライブ配信を実現することができます。
ライブ配信の設定から当日の撮影までプロのスタッフが行いますので、PCにパワポ資料だけ用意して当日来て話をするだけでライブ配信をすることができます。
実際これまでに実施してきたライブ配信についてはこちら(利用実績・事例のリンク)をご確認ください。
ライブ配信のやり方を詳しく知って安心して自社でライブ配信を始めたい方は、品川動画スタジオへお問い合わせください。