オンライン配信の音声を可視化するリアルタイム字幕

新型コロナウイルスの影響から、多くの企業・団体が様々な場面で、ウェビナーやライブ配信を開催するようになりました。

有益な情報が無料でも手に入るため、情報収集の手段の1つとしている方も多いのではないでしょうか。しかし一方で、興味・関心の高いウェビナーであっても参加できない、という方も多く存在しています。

実は日本には障害者手帳を持った聴覚障害の方が34万人＊1。高齢者も含めると、難聴を自覚している方は約3,400万人＊2とも言われています。

聞こえに不安を持つ方にとって「聞こえること」を前提にしたウェビナーやライブ配信は、映像を見ることは出来ても、正確な情報を得ることができないのです。

このことから障害者差別解消法が改正され、民間事業者においても合理的配慮の提供が法的義務化＊3されました。これにより、障害のある方から対応を必要としているとの意思が伝えられた際には、実施している企業や団体側の負担が重すぎない範囲で対応することが求められています。

そこで今回はリアルタイムで音声を可視化し、聞こえに不安を抱える方にも正確な情報が届けられるリアルタイム字幕を紹介・解説します。

＊1　出典：厚生労働省「平静28年生活のしづらさなどにかんする調査」より／https://www.mhlw.go.jp/toukei/list/dl/seikatsu_chousa_b_h28.pdf
＊2　出典：平成28年度総務省「CM番組への字幕付与に係る評価、効果等に関する調査研究」より／https://www.soumu.go.jp/main_content/000490332.pdf
＊3　2021年5月障害者差別解消法 改正 民間事業者も義務化

リアルタイム字幕とは

リアルタイム字幕はその名の通り、音声をリアルタイムで文字表示（字幕）させることをリアルタイム字幕と呼びます。

現在では音声の全てを人の手で文字入力するのではなく、音声認識アプリやツールを介して文字情報に変換することができます。自動変換したうえで誤認識部分のみ修正していくことで、素早く正確な情報を参加者に届けることが可能になります。

そのためリアルタイム字幕は、各種オンライン配信の様々な用途・場面での活用が期待されています。

リアルタイム字幕　活用のメリット

聴覚障害者や高齢の方にも情報を届けられる

リアルタイム字幕を行うことで、聴覚障害者や高齢者など音声が聞き取りにくい方も含め、より多くの方へ正確な情報を届けることが可能になります。

視聴者の理解向上につながる

情報が相手に与える影響は、視覚情報が55％＊4といわれています。音声だけでは分かりにくい内容も、字幕を付けることで視聴者への理解促進に繋がります。
＊4　メラビアンの法則（言語7％／聴覚38％／視覚55％）

場所を選ばす視聴してもらえる

病院や通勤電車の中など、音声が出せない場所や環境下でも、字幕があることで場所を選ばずに映像を確認してもらうことが可能になります。

リアルタイム字幕の利用シーン

・官公庁
会見や中継を視聴する聴覚障害者や高齢者には、手話がわからない方も多数存在しています。しかしリアルタイム字幕を活用することで、緊急性の高い内容でも正確に情報を届けることができます。

また翻訳機能のあるアプリやツールを利用すれば、多言語配信も可能になります。

・一般企業
ウェブアクセシビリティが求められている一般企業では、オンラインでのセミナーやシンポジウム、各種説明会や研修会、発表会など。リアルタイム字幕を活用することで、合理的配慮にも対応した情報発信が可能になります。

リアルタイム字幕の事例

出典：都知事記者会見【字幕版】より／https://tokyodouga.jp/playlist/jimaku_kaiken.html

リアルタイム字幕を活用した無料ウェビナーを開催

品川動画配信スタジオは3月30日にリアルタイム字幕を活用した無料ウェビナーを開催します。今回は、NPO法人メディア・アクセス・サポートセンター（MASC）様との共催ウェビナーとなります。

MASC様には法改正におけるリアルタイム字幕の可能性。そして、今すぐできるリアルタイム字幕の始め方などを解説いただきます。

リアルタイム字幕について「より詳しく知りたい」「リアルタイム字幕を活用したい」という方は、ウェビナーへお申込みのうえご視聴下さい。当日はQ&Aとしてご不明点などにもお答え致します。

【無料ウェビナーをオンデマンドにて配信中】

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